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メジャープロフェッショナル

くまがい杏子さん 1983年2月生
ショクギョウ:マンガ家
山口県出身。福岡コミュニケーションアート専門学校のプロマンガ家専攻を卒業後、2006年に「少女コミック」(小学館)で誌上デビュー。デビュー作の『キミの手で、あたしを』を含む『お嬢様のごほうび』が少コミ史上最速で単行本化。その他の作品に『はつめいプリンセス』(全3巻)、また現在連載中の『放課後オレンジ』(少女コミック)がある。(2008年7月現在のものです。)

 

夢を職業にした道のり
「小さい頃から周りを笑わせるのが好きだったんです。」
芸能人をキャラクターにしたギャグマンガを描いて、クラスメイトに見せては笑いを誘っていた当時から、漠然と“マンガ家になりたい”という気持ちがあったそうです。
「でもマンガ家になりたいとは親に言えませんでした。どこかの企業に入社して安定した生活をしてほしい、という雰囲気だったので・・・」
しかし募る思いは断ち切れず、イラスト関係の学校を卒業した後は、プロマンガ家専攻のある福岡コミュニケーションアート専門学校に入学することを決意。
「1年目はまず基礎を徹底的に学びました。それこそペンの持ち方からストーリーの立て方、人体デッサンに至るまで。でも念願だった分、本当に楽しい日々でした。そして学生生活の後半はオリジナルの作品を描いては、コンテストへ投稿することを繰り返しました。」
幾度かの落選を経験し、とうとう2年目の冬に、「少女コミック」に投稿した作品が準入選を果たしたのです。ついにプロとしてこの道を歩み始めた瞬間です。

目標を持ち続け、自分に厳しく
くまがいさんは専門学校に通った日々を「入学して良かった」と振り返ります。
「なにより同じようにマンガ家を目指す友達ができたのが嬉しかったですね。マンガの話ができて、作品を見せ合うこともできる。人と話すことが作品のネタになったりするし、いま世の中で何が流行っているか・・・なんていう情報収集もできましたよ。」
友達でもあり、ライバルのいる環境・・・刺激を与えあいながら共に成長できる絶好の場であったようです。
「専門学校時代の先生の存在は、今でも大きいですね。仕事で例えるなら出版社の担当のような存在。よく作品のアドバイスを求めていました。先生は現役のマンガ家なので、先輩であり、お手本なんです。だから、めげそうになっても『先生も頑張ってるんだから、私も頑張ろう!!』ってやる気になるんです。よく憶えているのは“業界の裏話”を聞かせて頂いたことですね(笑)。」
学生時代は、アシスタントを依頼されることもあったのだとか。
「投稿作を見てもらっているうち画力や作風も見込まれて、2ヶ月に1回ほど先生の連載作の擬似アシスタントをさせて頂きました。」
プロの現場に触れられる機会は、学生にとって貴重な体験。しかし一方では、学校生活の中で、こんな壁にもぶつかったそう。
「学生の中には、勉強そっちのけで、目標を見失ってしまう人もいました。真面目に投稿なんかしちゃって馬鹿みたい・・・なんて声もありましたね。学生時代は勉強だけでなく、遊ぶことも大切・・・でも、夢を叶えるのは、生活にメリハリをつけなければならない。これは、意志の強さ次第、いかに自分に厳しくなれるかですよね。」

デビューはあくまでも“スタート”
「受賞したら全てOKというわけではないんですよね。」
雑誌にもよりますが、投稿作が受賞したからといって、そのまま誌面デビューできるとは限りません。入選して担当がついたら、デビューを目指して次の作品を持ち込む。それを繰り返してチャンスを手にするのです。
「準入選した後、担当からの連絡はありませんでした。担当は社内での業務もありますから、作家に付ききりなんてことはありません。こちらから積極的に連絡をとってアピールしていかなければなりません。」
新人マンガ家としての現実を目の当たりにしながらも、夢を持ち続け、2006年『キミの手で、あたしを』でついにデビューを果たします。その後はとんとん拍子に、読み切り→3回連載→6回連載とステップアップし、少女コミック界では、史上最速でデビューから単行本化を実現しました。
「初めは正直、浮かれていました。読者層を狙わず、何も考えないで描いていましたから、自分ならどんなネタでも描けると錯覚していました。」
ところが担当がスパルタな方だったそうで、
「ビシバシしごかれました。隔週連載で時間がないのに、ネーム(ペン入れする前の草案)を3度もボツにさせられたんですよ。取材の手配も『自分でやりなさい』というタイプで、『甘えるな!』と怒鳴られたこともありましたね。これも全部愛情の裏返しなんですけどね(笑)」
デビューはあくまでスタートラインに立っただけ。くまがいさんは続けていくことの厳しさを身を持って思い知りました。

読者と共に作っていく感覚
「読者アンケートを見ると、晃士センパイが人気みたいなんです。」
中学校の陸上部を舞台に恋模様が繰り広げられる『放課後オレンジ』(「少女コミック」連載中)に登場する、悪ぶったキャラの“晃士センパイ”。まっすぐな主人公を引き立てる悪役のつもりが、意外にも読者の人気を獲得していました。
「こういうキャラもアリなんだ、と思いましたね。私自身、とても驚いているところです。」
読者が求めるものを提供するのがプロの仕事であり、マンガは読者と共に作られていくものなのです。次第に物語の中で晃士センパイの登場回数を増やすことにしました。

見極めが難しいのは読者アンケートの人気度と、単行本の売り上げ部数。1話ごとの盛り上がりを重視すれば自ずと人気は上昇する。しかし単行本になり、ストーリーを通して見た全体としての盛り上がりには欠けてしまう。逆に全体のストーリーを重視する余り、盛り上がりの少ない回がでてくる。反比例しがちな読者アンケートと単行本の売り上げをよく見極めながら作品を作りこんでいくことが大切なのです。

マンガ家を目指す皆さんへ
「技術は後からついてきます。大事なのは、とにかく最後まで描き切れるかどうか。描こうかな・・・描けるかな?じゃなくて、とにかく『描く』『やり遂げる』これが大事なんです。連載を抱える作家でさえ、やり直しを命じられることもあります。だから、プロになった今でも“どんどん上手くならなきゃ”という思いは変わりません。だって、単行本が増えるたび、どんどんプレッシャーも大きくなってきますからね(笑)。
デビューもまだなのに、作品を描き切らないうちに挫折するのは早すぎる。例えば登場人物にクサい台詞を言わせるシーンを描けないという人が多いんですけど、キャラクターを動かしていたら、そんな台詞は彼らが自然と話し始めますよ。読者だってその世界に入り込んでいるわけだから、作者自身が恥ずかしがってるようでは、いけませんよね。」
堂々と話す、くまがいさん。今後は新連載も控えています。これからの活躍がとても楽しみです。

 
 
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